
12月15日、ベルデモール商店街の中に新しく出来たホームレス支援チャリティ古着ショップ「FREE HELP」にて、イラストレーターの黒田征太郎さんがお店の看板のライブペインティングを行った。
このFREE HELPは、活動に賛同していただいた方から提供された衣類や服飾雑貨を販売し、その収益金から税金と運営資金を除いたお金をホームレス支援団体に提供するためのチャリティーショップ。
11月27日オープンしたお店だ。
神戸国際マーケットの代表で店長の西本精五さんは、神戸在住。
震災の時、周囲の人との助け合いの大切さを痛感し、人が優しくなるために何か出来ないか、長年古着業界で働いてきた経験を元に出来ることを模索。
古着関係の支援では、冬にタオルケットが送られたり、夏に毛布が来たりとちぐはぐなことがよく起こっている、プロである自分たちでそのちぐはぐを何とか出来ないかと考えた時、イギリスなどで行われているチャリティーショップのように日常的に誰でも関わりを持ち続けられるお店をやろうと運営を決めた。
それから、あいりん地区にある同様のお店で話を聞いたり、打ち合わせなどの準備でほぼ2年を費やし、開店した。
黒田征太郎さんは、店長である西本さんからの依頼の手紙でお店の存在を知り、面会した後、ストレートな熱意に賛同。無償で看板のイラストを引き受けた。
午後2時半から始まったライブペインティング、黒田さんは油絵の具をチョーク状にしたオイルバーという画材で、真っ白なスペースに絵を描き始めた。
ホームレスに対して黒田さんは、哀れみや同情ではなく、その時持っているお金があれば渡すことで誰かを支援するのが良い。
金は天下の回り物、明日は我が身がどうなるか分からない、誰かを助け助けられる事が大切。
加古川だけではなく、どこでもシャッター商店街が多くなっている昨今、みんながキワキワの生活を送っている
そんな中で一瞬でも面白いと思える瞬間を作りたい。子どものために楽しい世の中にしたい。
西本さんとの打ち合わせで題材は?と聞いた時、鳥と言う話が出た。
構想なのはまったくなく、鳥がどうなっていくのか考えながら描いてみた。と語った。
お店の上にある白いスペース(13m×1.2m)には青い鳥が緑を繋いでいく様子が描かれ始めた。
初めは小さいと感じていたスペースは描かれていく絵で段々広がりを持ち、完成した時にはとても大きな存在になった
絵の中には様々なメッセージがあり、左端にあるYesとNoの意味はフラスコときのこ雲。
Yesの方は水を入れ種を植え、そこから芽吹いた緑がつながりを広げていくというメッセージ。
敢えてnoを描いたのは、一方だけの主張ではなく両方の主張を考えることの大切さを表現。
隣にある「ECO」「EGO」人間は自然の一部だということを考えて欲しいというメッセージをこめた。
全てが緑でつなっているのは、生き物や命は本当はどこかで繋がっていると言うことを感じてもらえるように。
そして色が青であることについては、赤だと戦闘的に感じてしまう、青にすることで道行く人に安らぎを与え
ホッとして面白いと言ってもらえる絵になるのではと考えたと解説。
最後に、この絵がツールとなり、地域の人にほんの一瞬でも喜んでもらえお役に立てたらと締めくくった。
ライブペインティングを終えた時、通りがかった小学生の「めっちゃきれー!」に黒田さんは満足げに
「子どもが褒めてくれたから大丈夫!」とほほえんだ。
元々、この場所には種苗屋があった、その時間を超えた縁で私たちも繋がっているのかも知れない。
FREE HELPのシステムは、店頭に持込や店内入り口にある衣類提供の緑色のボックスに入った衣類を分類、保管。
その後、直接ホームレスに提供出来る物は提供し、販売が出来そうなものはリサイクル古着として店頭へ。
新品、中古問わず、元値がいくらであろうと500円という価格で販売。
500円の内訳は、100円はホームレス支援団体へ、税金の19円を納め、残りの381円はFREE HELPの運営資金となる。
衣類の提供方法は、営業日である水?土曜日までは店頭に持ち込むか、店頭の入り口にある緑色のボックスへ。
店が閉まっている月火曜日も運営の事務所が開いているのでボックスを用意、閉店時でも衣類を提供できるようになっている。
オープンから1,2週間で提供される衣類が増え、提供者からも人の役に立つならと古着買い取りに出す前に持込があり、少しずつ集まってきている。
集まる衣類も、福袋などの残りでブランドのタグが付いた新品や、買いだめしてサイズが合わなくなった物など今風で真新しい物もある。
現在は主に婦人服が多く、これから紳士物が集まることに期待を寄せている。
また、洗濯して清潔にした状態の下着、靴下が現場で喜ばれているのでこちらの提供も呼びかけられている。
客層は老若男女問わず、女子高生から中高年のおじさんまで幅広く、
店内の試着室で色々試着して楽しんで買い物をしている。
中には自分が持ち込んだ衣類が売れていくことで人の役に立てると経過を見て喜ばれる人も。
他にもホームレスに関するということで、ホームレスが売る雑誌「ビッグイシュー日本版」バックナンバーの貸出も受付ている。
冊数は1人2冊まで、期間は1週間程度、名前と連絡先電話番号を記入し店頭で申込む。
現在バックナンバーは40冊程度揃っていて、これからも増やしていく予定。
最後に西本さんは、このお店を開店させた時、否定的な意見が多いと思っていたが思いの外、加古川の人たちに受け入れてもらえ良かったと思うと安堵の表情を浮かべた。
FREE HELP
〒675-0065兵庫県加古川市加古川町篠原町4-6
TEL079-421-6009
freehelp@hotmail.co.jp
営業時間 水〜土曜日 12:00〜18:00
定休日 日・月・火曜日
衣類受付時間…水〜土曜日の12:00〜18:00に店頭or専用ボックスへ
ボックスが置いてある月・火も受付
(取材・文 らりほう 2010/12/15)
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